■造り手
ドメーヌ コンブ ブランシュ

ドメーヌ コンブ ブランシュは興味深い背景を持つワイナリーです。

創設者でベルギー出身のガイ・ヴァンランカーは1981年にこの土地にたどり着くまでは若い教師でした。
リヴィニエールの壮大なブドウ畑の一画で後継者のいないワイン畑があったため、
ガイはワイン製造の知識も経験もないにも関わらず、この土地を購入しました。
購入した17haの敷地は6.5haのブドウ畑と10.5haの雑木林でした。

彼は別の地域でワイン造りの労働者として働きながらノウハウを学び、同時に自らのワイン畑も積極的に開拓していきました。
2000年に独立、現在の生産面積は、ミネルヴォワAOC 6ha、ミネルヴォワ・ラ・リヴィニエール AOC 2ha、
ヴァン・ド・ペイ・デ・コート・デュ・ブリアンの4haを含む 12haとなっています。

伝統や常識にとらわれることのない自由な発想とチャレンジ精神のおかげで、この土地ではめずらしい品種も栽培しています。
ワイナリーは2021年から有機農業の認証を取得しており、同年、アンブロワーズ（ガイの息子の一人）によるワイナリーの引き継ぎ、
セラーの修復、そしてより高い品質を目指してブドウ畑の再構築を行うなど、大きな進化を遂げました。

■栽培畑の情報

石の多い粘土と石灰岩の土壌で、南西に3〜5%の勾配の斜面に露出。
荘厳なキャンドルホルダーのようなその名前（ラ・シャンデリア）は、
ブドウの木のコルドン・ロワイア（仕立て方）の形に由来。

■醸造方法

完全手作業の収穫後除梗しブドウを直接圧搾、果汁は別々に温度管理をしながら発酵。
手作業によるピジャージュ（櫂入れ）の後澱引きし樽の中で15カ月間熟成。
パワフルながら複雑で奥行のあるワインに仕上げている。

■香り・味わい

ブラックベリーなどの黒い果実の香りの中にスパイシーな香りが感じられます。
口に含むとパワフルでありながらも繊細な野性の赤い果実感が広がり、
濃縮されたリコリスとわずかにバニラの風味が後を追います。
樽熟成によるローストした香りや砕いた胡椒のようなスパイスやモカ、
古いラム酒のような芳醇さも加わりとても複雑で長い余韻を楽しめます。