■造り手
ファミッリャ・デ・チェルキオ

ワイナリーの拠点地はアブルッツォ州の中でも、アドリア海に近いキエーティ県のヴィッラマーニャ自治区に位置します。
創立者で現当主の曽祖父であるヴィンチェンツォは1910年の3月にこの土地を訪れ、冬の寒さに打ちひしがれたかのように見えていた大地が息吹を吹き返し、春の訪れを全身全霊で表すさまに感涙し一目惚をしました。

ヴィンチェンツォはトッレ・サンブラという名でこのエリアで親しまれていた監視塔を含む20haほどの土地と建物を購入し、モンテプルチアーノとトレッビアーノ種を植えた最初のワイナリーの中の一つとなりました。

第二次世界大戦が原因でワイナリーは破壊され、貧困や苦労が続きましたが、1947年、捕虜となっていた義理の息子であるローレンティーノが帰還してからワイナリーは再開され、彼は身も心も家族の土地に捧げ、ワインメーカーとして絶え間ない努力と愛情を注ぎました。
彼は南イタリアのいくつかの土地も購入し、ワイナリーは大きく発展しました。

今日では、4代目のフェデリコが当主を務め、ワイナリーは持続可能な農業と有機栽培を実践。
創立者である曽祖父の願いであった、イタリアが誇る偉大な自生ブドウで造るワインの個性とユニークさを世界に広めたいという夢を引き継ぎ、美味しいワインを生産し続けています。

■栽培畑の情報

畑はシチリア島、アグリジェント県のシャッカにあり、海から数キロ離れています。
非常に風通しがよく病気になりにくいため、有機栽培に適しています。
土壌は主に赤身を帯びた沖積土壌で、シチリア島のワインが肉感的で官能的になる要素を持ち合わせています。
畑ではペルゴラ仕立てを採用。収穫は9月初旬。

■醸造方法

果皮をソフトプレスで搾汁、低温マセレーションを実施。
ステンレスタンク内を13℃〜16℃に保ち、天然酵母で15日間発酵。
細かい澱とともにステンレスタンクで1か月、瓶内で1か月熟成。
ヴィーガンワイン。

■香り・味わい

口に含むと、レモンやライムなどの柑橘類の香り、湿った石の香りを伴う生き生きとしたミネラル感が表現されています。
イワシの酢漬け、軽めのパスタ料理などと相性抜群です。